【2022年最新版】アメリカの車事情とは?日本と異なる点を解説(購入・保険・免許など)

悩むビジネスマン

アメリカに赴任するので車を購入したいと思ってる。
日本とアメリカの車事情は何がどれだけ違うんだろう?
右ハンドル・左ハンドル・右側通行・左側通行の違いだけ?他には?

そんな疑問に答えます。

日本とアメリカでは車事情が大分違いますが、一体何がどれくらい違うのでしょうか。

私はアメリカに赴任してすぐに車を購入し、免許の取得、保険の加入など、一連の作業をして経験値を積んできました。

そこで、これまでの苦労や経験を記事にまとめたいと思います。今後も新しい発見があり次第、更新していこうと思います。

なおアメリカでは免許取得の条件などが州によって異なります。私はNew Jersey州在住ですので、New Jersey州以外にお住まいの方は参考程度に読んでいただければと思います。

目次

アメリカの車事情とは?購入・保険・免許・登録・権利証・車検・ガソリン価格など

免許の取得

日本の免許を持っている人が現地の免許を取得するためのルールですが、州によってかなり差があるようです。

  • タイプ①:筆記テスト・実技テスト共に受験が必要(例:New York州など)
  • タイプ②:筆記テストのみ受験が必要、実技テストは免除(例:New Jersey州など)
  • タイプ③:筆記テスト・実技テスト共に免除(例:Maryland州など)

New Jersey州では、日本の免許を保有している場合は筆記テストは必要ですが実技テストは”基本的に”免除されます。”基本的に”というのは、稀に実技テストも要求される方もいるからです。例えば日本の免許取得から間もない場合など…免許申請時の担当者にもよる様です。

なおNew Jersey州における免許取得までの手順については以下の記事で解説しているので、ご参考にしてください。

車の購入

車の購入に関しても日本とアメリカでは異なります。

ディーラーの対応

まず、残念ながらディーラーでは日本と同じ様なおもてなしを期待できません。もちろん営業担当者にもよると思いますが「これだけ支払えるなら売ってあげてもいいよ」くらい上から目線の場合もあります。

ただ、こちらも支払う用意がある事がわかれば、相手も誠実に対応してくれると思います。

私が初めてディーラーに行った際も最初は上から色々言われましたが、総額の値段を提示されても支払える事が分かってからはコロッと態度が代わり、頼んでもないコーヒーのお代わりを持ってきてくれたりと、色々気を使ってくれました…

車の値段

次に、中古車の値段も日本とは異なります。アメリカの中古車市場は非常に大きく、中古でもあまり値下がりしません。特に2022年現在も半導体不足などの理由で、日本とアメリカで2倍位差がある場合もあります。例えば、日本だと200万円のRav4(トヨタのSUV)がアメリカで28,000ドル(=約400万円)だとしても驚かないでしょう。

納車までの期間

日本だと、中古車の購入時でも納車まで数日〜数週間かかると思いますが、アメリカでは支払いをした当日に乗って帰るのが普通な様です。

筆者の場合、さすがに購入当日は駐車場や保険の手配も終わっていないので無理だと伝えたところ、次週までディーラーで保管してくれることになりました。

自動車保険(Auto Insurance)

アメリカでは、日本の自賠責保険に該当するような国の保険はありません。そのためニュージャージー州を含むアメリカのほとんどの州では民間の保険に加入することが必須となっています。

また、保険加入時に現地の免許を取得してなくても、国際免許があれば保険に加入できます。詳しくは各保険会社に確認しましょう。私も保険加入時にまだ現地免許を持っていませんでしたが、GEICOに無事加入できました。

保険の種類

まず保険を選ぶ際に知っておくべき保険の種類について、解説しておきます。

説明
対人賠償責任保険(Body Injury Liability)相手の人にケガなどをさせてしまった場合に支払われる保険
対物賠償責任保険(Property Damage Liability)相手の車などを壊してしまった場合に支払われる保険
個人障害医療保険(Personal Injury)自分自身がケガなどした場合に支払われる保険
対無保険車保険(Uninsured Motorists Protection)相手が無保険で自分に対して賠償できない場合に支払われる保険

保険料

保険料に関して言うと、アメリカに赴任したばかりの日本人はアメリカでの(免許を取得してからの年月が短く)運転歴が短いため、高額になりがちです。

私の場合は保険内容をフルカバーにして毎月$200位ですので、日本にいた時の2倍位は支払っています。

なおアメリカでは半年ごとに契約を延長するケースが多いようです。半年経って事故などがない場合は次の半年分の保険金額が少し割安になります。

アメリカでメジャーな保険会社

アメリカでシェアが高い保険会社を、シェアの順に記載しておきます。

AAA(トリプルA)

AAA(トリプルAと呼びます)に加入すると、故障や事故の際に24時間いつでも駆けつけて対応してくれます。日本で言うJAFですね。

1年間で100ドル位なので、自動車保険の中にレッカーサービスなどが入っていない場合はAAAに加入しておくと安心です。

車両の登録(Registration)

車の購入時に、自分名義の車として登録作業をします。ディーラーで購入した場合はディーラーが対応してくれます。個人売買で購入した場合は自分自身でMVC(日本の陸運局に相当)に出向き登録する必要があります。

ディーラーが手続を行ってくれた場合、2・3週間後に登録作業が完了し、登録証とナンバープレートを貰えます。それまでの間は仮のナンバープレートが車両に取り付けられています。

この登録証は常に車の中に保管しておきます。警察に停められた場合などに提示を求められることがあるためです。(盗難車でないことを確認するため)

また車両登録は定期的に更新が必要です。州によって異なりますが、New Jersey州の場合は毎年更新が必要で、レターが届き次第ウェブサイトから更新できます。

権利証(Certificate of Title)

車両の購入後、1ヶ月位後にMVCから自宅に郵送されるため、自宅で大切に保管しておきます。登録書と混同して車両の中に保管してはいけません。万が一車両が盗難にあった際に、権利証があれば車両が自分のものだと証明ができるからです。

車検(Inspection)

週によってルールが違いますが、New Jersey州の場合は2年に1回(ただし新車は5年)、車検が必要になります。

MVCもしくは州認定の整備場で受けることができますが、日本と比較するとかなり雑な検査で、排気ガス検査のみとなります。そのため安心安全のためにも、自分行きつけの整備場を見つけておいて、1年に1回位は日本と同じ様に詳しく点検してもらうと安心だと思います。

行きつけの整備場でエンジンオイルやエアコンフィルターなどは定期的に交換、タイヤのローテーションなども定期的にしたほうが良いでしょう。

実際に街を運転していると、(日本では絶対に車検に通らないと思うような)びっくりするくらい整備されていない車を発見します…

交通ルール

交通ルールも異なります。まず右側通行ですね。その他にも以下の様な違いがあります。

信号が赤でも右折できる(特別に禁止されていない場合)

交差点で右折時、信号が赤でも安全に右折できる場合(左から車が来ていない場合)は右折できます。このルールを知らないで信号が青になるのを待っていると、後ろからクラクションを鳴らされたりします。

ただ交差点によっては赤信号で右折禁止の場合があるので、標識をしっかりと確認する必要があります。

踏切でも一時停止は不要

日本の場合は踏切で必ず一時停止が必要ですが、アメリカではその必要はありません。

スクールバス

アメリカでは黄色いスクールバスをよく見かけます。このスクールバスで児童が乗降している際は、赤色ランプを点滅させてSTOPサインを出しますが、この間は周囲の車は停止する必要があります。スクールバスに関連する違反は重罰になります。

警察に止められたときの対応

交通違反をした時など、警察に止められる場合があります。その際に取るべき行動も日本とは異なります。

警察から停止するよう指示や合図があった場合は路肩に駐車し、指示があるまで不用意に動かないようにします。

停車してからもハンドルを握ったままにします。慌てて車の外に出たりジャケットやポケットの中身を触らないようにします。銃犯罪が多いアメリカではジャケットやポケットを触ると銃を取り出すのではないかと警察が勘違いしてしまうことがあります。

私もかつて(学生時代ですが)一時停止違反に引っかかって警察に停止させられた際に、警察官がかなり警戒しながら近づいてきたことを覚えています。

ガソリン価格・単位

ガソリン価格も違いますが、その前に、価格を表示する単位が違います

日本アメリカ
単位1リッター当たりの値段(円)1ガロン(約3.78L)当たりの値段(ドル)
価格(例)160円/リッター$4.00/ガロン
比較1リッター当たり160円1ガロン当たり4.00ドル = 1リッター当たり約148円(140円/ドルで換算)

最近は円安なので上記の通りだと、アメリカも日本のガソリン価格は同じくらいに見えますね。ただアメリカでは元々ガソリンは非常に安く、一時期は「ミネラルウォーターを買うよりガソリンの方が安い」と言われた時代もありました。

ですので、アメリカ人から見ると、$4.00/ガロンという値段は非常に高いと感じるようです。

ニュージャージー州では、今年の6月頃に$5.00/ガロンを突破(もちろん史上最高値を更新)、2022年9月現在は$3.50/ガロンまで落ち着いて来たところです。(それでも高い)

燃費表示・単位

車のカタログやパネルが燃費表示をする場合、その単位も異なります。(車によっては設定を変更して日本と同じ燃費表示にすることもできるようです)

日本アメリカ
単位1リッター当たりの走行距離(km)1ガロン(約3.78L)当たりの走行距離(マイル=1.6km)
燃費表示(例)15km/リッター25マイル/ガロン
比較1リッター当たり15km3.78L当たり25×1.60km = 1リッター当たり10.6km

まとめ:アメリカの車事情は日本と結構違う…でも何とかなる!!

以上の通り、日本とアメリカの車事情は左ハンドル・右側通行以外にもいろいろあります。

現地のルールや標識などは知らなかったでは済まされないので、勉強して理解し覚える必要がありますが、運転自体は3ヶ月〜半年位経てば慣れてくると思います。

赴任当初は現地の習慣なども分からず困惑することもあるかも知れませんが、何とかなる!!くらいの気持ちで、ポジティブに楽しいアメリカ生活を送っていただければと思います。

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