この記事では、筆者の妻がニュージャージー州の運転免許を取得する際に想定通りに行かなかったトラブル事例を紹介したいと思います。
アメリカの免許取得プロセスは州によっても異なりますので、ニュージャージー州以外の方は参考程度に読んで頂ければと思います。
アメリカの運転免許取得に関するトラブル事例[ロードテストを受けさせられる編]
日本で有効な運転免許を所持している場合、ニュージャージー州では筆記試験(ナレッジテスト)に合格すると実技試験(ロードテスト)は免除されます。
免許取得までのプロセスは、
- 申請書(Initial Permit)の提出
- 筆記テスト(Knowledge Test)の受検
- 免許の申請
で完結します。②と③を同じ日にすることも可能です。
ただ、他のブログなどを見ると、②の合格後に稀にロードテストを求められるケースがあるようです。
その理由としては、
- 日本の免許がゴールド免許ではない
- 日本の免許取得から日が浅い(1年未満など)
があるようですが、はっきりした理由がニュージャージー州で公開されている訳ではないため、残念ながら理由や詳細等は不明です。
上記のような例外はあるようですが、筆者の知り合いを含めて殆どの人はニュージャージー州でロードテストを実施することはありません。
ということで、当初は筆者の妻がこのトラブルに巻き込まれるとは思っていませんでした。
筆者自身の免許取得プロセス(トラブルなし)
筆者自身も2022年にニュージャージー州の免許を取得しましたが、聞いていた通り、ロードテスト免除で無事免許を取得できました。
また、予め聞いていたことですが、コロナ以降はニュージャージー州のMVCでは免許取得に時間がかかります。MVCに行く場合、事前に予約が必須となってしまったためです。
筆者の場合は最初の申請から免許取得まで5ヶ月程度かかりました。5ヶ月でも早い方です。長いと1年近く時間がかかる方もいるようです。
ちなみに、免許取得まで半年近くかかりますが、車の購入には支障はありません。ソーシャルセキュリティーナンバーと国際免許があれば、車を購入することが可能。自動車保険にも入れるため、車を運転することも可能です。
詳細は以下の記事を参考にしてみてください。
筆者の妻の免許取得プロセス(トラブルあり)
トラブルとなった妻の免許取得に関する詳細を記載します。
申請書(Initial Permit)の提出
まずMVCに予約をします。IDの6ポイントルールを準備し、MVCに申請書(Initial Permit)を提出。
MVCの担当者の態度が非常に悪いためイライラしながらも、何とか申請書を提出して受理されます。
※なおIDの6ポイントルールについては以下の記事を参考にしてみてください。
筆記試験の予約と受検
予めMVCのWebサイトで筆記試験を予約します。枠が1ヶ月以上先まで埋まっていますが、待つしかありません。
テストまで2・3週間になったところで試験勉強を初めます。
テスト当日に筆記試験を受け、合格します。
筆記試験合格後のステップ確認
筆記試験に合格すると、筆記試験の部屋でMVCのスタッフが次のステップについて確認します。
ここで、必要書類や日本の免許を確認して、本来は実技試験(ロードテスト)は免除されることになりますが、なぜか妻の場合は免除されません。
「日本の免許に入っているはずのセキュリティチップ情報が読めないから」との理由。
「日本の有効な免許があるからロードテストは不要なはずだ」と妻が何回も主張してもスタッフは考えを変えません。その場で実技試験(ロードテスト)の予約をしてあげるとのことで、しょうがなく指示に従い予約をし、帰宅します。
後日、どうしても納得できないため、同じMVCに筆者と妻で出向いて、入り口のスタッフにチャレンジします。説明したところ、スタッフは中に入っていき理由などを再度確認してくれますが、主張は変わりません。
「日本の免許に入っているはずのセキュリティチップ情報が読めないから」という理由で却下され、ロードテストを受検することを強制。しょうがなく帰宅。
帰宅後にどうしても納得できないため日本総領事館に電話し、こういった事例が過去にあったのか聞いてみましたが、はっきりした回答はありませんでした。(少なくともよくある事例では無い様です)
ロードテスト実施(1回目)
ニュージャージー州ではロードテストを実施するにも予約がかなり先まで埋まっています。筆者はニューヨーク・マンハッタンのすぐ横に住んでいますが、ニュージャージー州北部のMVCはすでに3・4ヶ月先まで予約が埋まっています。
お隣ペンシルベニア州のフィラデルフィア近郊にあるMVCは比較的に空いているため、1ヶ月以内の枠が空いています。
車で1時間半運転し、ニュージャージー州南部のMVCに到着。なおニュージャージー州のロードテストでは自家用車でテストを受けることができます。(MVCで車を貸してはくれない)
ただ、運転席と助手席の間にサイドブレーキがある車でないとロードテストを受検することはできません。筆者の車はフットペダルでサイドブレーキをかけるタイプのため、この基準に合いません。
これを知らなかった筆者・妻はテストすら受けることができず、門前払いされ、帰宅したのでした。
Initial Permit(申請書類)の有効期限が切れる・ロードテスト強制の原因判明
手順4でロードテストの門前払いを受けたわけですが、ロードテストに再チャレンジするまでに申請書類の有効期限が切れてしまうことが発覚。
Initial Permitの有効期限は3ヶ月です。コロナ以降MVCでは基本的に予約が必須で、予約をすぐに取れません。1・2ヶ月など先になってしまいます。
しょうがないため、MVCでInitial Permitの再申請をしに行きます。
※筆記試験の有効期限は2年間なので、筆記試験を受検し直す必要はありません。
今まで行ったMVCではスタッフの態度が悪く、いい思いをしていなかったので、少し遠いですがOaklandのMVCに行ってみます。
Googleレビューの通り、こちらのMVC(@Oakland)のスタッフは比較的対応のいい人が多いです。以前行ったMVC(@Lodi)のGoogleレビューは2.4で酷いものです。
実際に行ってみて、筆者も次にMVCに行くときは少し遠くてもここのMVC(@Oakland)に行こうと決めたくらい、まともでした。MVC(@Oakland)で無事にInitial Permit(申請書類)を再申請完了。
ここで、当初別のMVC(@Lodi)でロードテストを強制された理由が発覚。MVC(@Oakland)のスタッフが教えてくれました。筆者が理解していたとおり、日本で有効な免許を取得している場合はニュージャージー州では実技試験(ロードテストは)は免除されます。
しかし、当初のMVC(@Lodi)のスタッフの理解が間違っており、ロードテストが必須と判断され、MVCのコンピューター上にも’必須’と登録された様。一回そのように登録してしまうと、後からロードテスト免除の扱いに変更出来ないということでした。
MVC(@Oakland)のスタッフはプロセスをよく理解していて、上記理由のため、本来はロードテストが免除されるものの、あなたの場合はすでに必須と登録されてしまっているため、免除扱いに上書きできないとのこと。
残念でしたが、MVC(@Oakland)のスタッフが悪いわけではないため、納得し、帰宅。
帰宅後にWebでロードテストを予約します。相変わらずニュージャージー州北部のMVCは3・4ヶ月待つので、前回と同じフィラデルフィア近郊のMVC(@Delanco)を予約します。
ロードテスト実施(2回目)
筆者の車ではロードテストを受けることが出来ないのですが、MVC(@Delanco)近郊にある自動車学校(Driving School)では、ロードテストのために車を貸してくれます。利用したのはAdvantage Driving Schoolというところ。
電話で事前予約が必要ですが、$150払うと約束したMVCまで来てくれます。
赤いホンダのフィットなので、小回りも効くので安心です。スタッフのおばちゃんもいい人で助かりました。
ロードテストを受け、その場で合格と告げられます。そのMVC(@Delanco)で最終的に免許を発行するための書類を申請して、帰宅します。
なおロードテスト終了から書類申請まで3時間位待たされたので、近くのモールでランチをして時間を潰しました。
この際の書類申請時も6 Point RuleにあるIDを提示する必要があるので、忘れずに持参しましょう。
念願の免許取得
後日、無事に免許が自宅まで郵送され、完了となりました。
まとめ:MVC選びは非常に大事
今回、筆者と妻がニュージャージー州の免許を取得したわけですが、MVCには夫婦で合計10回行きました。(筆者:3回、妻:7回)
改めて感じたのは、MVCが違うとスタッフの対応も全く違うということ。
印象としては都心部のMVCはスタッフの対応が悪いです。よく怒鳴られます。田舎に行けば行くほど、スタッフもまともな人が多い様に感じました。
皆さんも、MVC選びには慎重にされることをおすすめします。